
最近ゴルフを始めたんだけど、ゴルフ保険って入っておいた方がいいの?

結論から言うとほとんどの人が不要です!
今回はその理由と例外的に入っていた方がいい人を解説します
なぜ多くのゴルファーにゴルフ保険は不要なのか?
ゴルフ用品店やゴルフ場の受付、はたまたネットの広告でも、ゴルフ保険の案内を目にすることは少なくありません。
「万が一の事故に備えて…」 「ホールインワンの祝賀費用を補償…」
こんな謳い文句を見ると、なんとなく「入っておくべきなんだろうな」と感じる人も多いかと思います
でも結論から言うと不要です
その理由は多くのゴルファーにとって使う機会がほとんどないのと、既に多くの人が入っているであろうあの保険でカバーできてしまうからです
とりあえずゴルフ保険の保障内容の確認からしていきます
ゴルフ保険の主な保障内容は、以下の4つが柱となっています。
- 他人への賠償責任補償(ゴルファー賠償責任補償):ゴルフボールを人に当ててケガをさせてしまったり、他人の物を壊してしまったりした場合の賠償責任を補償。
- ご自身のケガの補償(傷害補償):ゴルフプレー中に自身がケガをした場合の補償。
- ゴルフ用品の損害補償:ゴルフクラブやキャディバッグなどの盗難、破損、曲損を補償。
- ホールインワン・アルバトロス費用補償:ホールインワンやアルバトロスを達成した際の祝賀費用を補償。
これらの保障内容を一つずつ見ていくと、「あれ?これって本当に必要?」と感じるポイントが見えてきます。
他人に怪我をさせてしまう確率はかなり低い
まず、最も心配されるのが「他人への賠償責任」ではないでしょうか。 「もし、自分の打った球が人に当たってしまったら…」 想像するだけでも恐ろしいですよね。高額な賠償責任を負う可能性もゼロではありません。
そこで実際にどれくらいゴルフ場で事故が起きているのか調べてみました
すると日本のゴルフ場で年間約6,000件以上のケガが発生しているという推計データはありました。しかし打ち込み事故だけで何件という詳細な公表データはなく、多くの事故は自損事故や転倒などが含まれています。 他にもゴルフ保険会社が公表している事故報告件数を見ても、賠償事故は全体の比率としてかなり少ないという推測になります
もちろん、「確率は低いから入らない」というのは無責任だと感じる方もいるかもしれません。しかし、その「万が一」に備えるのが、実は既に多くの人が入っているであろう個人賠償責任保険なんです。(知らぬ間に入っているケースもよくあります)これについては後述しますが、この保険があれば、ゴルフ中の他人への賠償責任はカバーできます。
自身の怪我は医療保険や傷害保険で対応
自身のケガに対しては、すでにあなたが加入している医療保険や一般の傷害保険で対応できるケースがほとんどです。わざわざゴルフのためだけに特化した保険に入る必要性は薄いと言えます。
もし、ゴルフ保険が提供する傷害補償が、あなたの既存の保険よりも手厚い、あるいは既存の保険ではカバーされない特別な状況(例えば、ゴルフ場内での熱中症など)まで補償されるのであれば検討の余地はありますが、多くの場合、既存の保険で十分なはずです。

過去の記事でも解説していますが、何なら医療保険すら不要と私は考えています!

ホールインワンの証明が激ムズ
ゴルフ保険のユニークな保障として、ホールインワン・アルバトロス達成時の費用補償があります。 そもそもアマチュアエンジョイゴルファーが万が一ホールインワンを達成してお祝いなんてするのでしょうか?

お祝いしなくても保険金もらえるのは嬉しいだろ!
確かにその通りですが、実は万が一ホールインワンを達成したとしてもそれを証明することが激ムズです。
と言うのも、証明するには下記項目のどれかが必須です
- 動画で記録に残す
- キャディーさんが見ている
- 同伴者以外(前後の組み)の証言
セルフプレーがほとんどのアマチュアエンジョイゴルファーがホールインワンを証明することは激ムズと言えます
例外的にゴルフ保険に入っておいた方がいい人
それは個人賠償責任保険に未加入の人と超高額なゴルフ用品を使っている人です
個人賠償責任保険未加入の人はゴルフボールが人に当たって重傷を負わせ数千万円から億単位の賠償責任が生じた場合、その賠償金を自己資金で賄うことになります。これは現実的ではありませんよね。
ただし、このケースにおいても、ゴルフ保険に入るより先に個人賠償責任保険への加入を強くお勧めします。なぜなら、個人賠償責任保険は、ゴルフ中の事故だけでなく、日常生活におけるあらゆる賠償リスクをカバーしてくれる、非常に汎用性の高い保険だからです。 (個人賠償責任保険については後ほど詳しく解説します!)
次に超高額なゴルフ用品を使っている人は盗難のリスクから守れます
例えばこんなやつです
高額パターで有名なスコッティキャメロンの2015年マスターズ限定モデルでお値段180万円です
一般的なクラブセットであれば、万が一破損や盗難に遭っても、買い替えで賄える範囲かもしれません。 しかし、高価な限定モデルのクラブセットや、特注品のレアなクラブなど、金銭的価値が非常に高く、再調達が困難なものを所有している場合は、ゴルフ保険の「ゴルフ用品の損害補償」が役立つでしょう
特に、頻繁にゴルフ場や練習場に持ち運び、かつ保管状況に不安がある(盗難リスクが高いと感じる)場合は、検討の価値ありです
絶対に入っておきたい個人賠償責任保険
ここまで何度も登場した個人賠償責任保険について、詳しく解説しておきます
個人賠償責任保険は、日常生活で起こる様々な偶然の事故によって、他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負ってしまった場合に、保険金が支払われる保険です。
その特徴は、「日常生活全般」をカバーする汎用性の高さにあります。
- 自転車で人にぶつかってケガをさせてしまった
- 子どもが遊んでいて、他人の家の窓ガラスを割ってしまった
- 飼い犬が散歩中に人を噛んでしまった
- マンションで水漏れを起こし、階下の部屋に損害を与えてしまった
- お店で商品を誤って落とし、壊してしまった
- そして、ゴルフプレー中にボールを人に当ててケガをさせてしまった!
これら全て、個人賠償責任保険で対応できる可能性があります。
多くの場合、この保険は単独で加入するのではなく、以下の保険の「特約」として加入する形が一般的です。
- 自動車保険の特約
- 火災保険の特約
- 傷害保険の特約
- クレジットカードに付帯している場合も
すでにこれらの保険に加入している場合、知らぬまに個人賠償責任保険が付帯している、というケースも少なくありません。

上記4つ確認してみたけど私のには個人賠償責任保険がついてなかったわ
そんな人は個人賠償責任保険を単独で加入することもできます。県民共済等から出ていて掛け金も月々数百円とかなり安いです
個人賠償責任保険に入っておけば、ゴルフ中他人に怪我をさせてしまったり、他人の道具を壊してしまった場合にも使えるので安心です
まとめ
ゴルフ保険は、確かにゴルフ特有のリスクに備えるための保険ですが、その必要性は多くのゴルファーにとって低いです
特に、個人賠償責任保険に加入していれば、ゴルフ中の他人への賠償責任という最大のリスクには対応できます。
まずはご自身の既存の保険を確認してみてください

そしてこの知識があれば、他者から打ち込まれて怪我をした場合やゴルフクラブを壊されてしまった場合も、保険を使えることを伝えつつ気兼ねなく請求できます!