前回に引き続き、オルカンやS&P500だけでは満足しない投資民に向けて、それら以外の優良投資信託【S&P500トップ10】について解説します!
前回の記事↓
前回の記事では、オルカン、S&P500以外にNASDAQ100とFANG+について解説しました
この背景には組入銘柄の採用基準に時価総額加重平均を採用している以上、オルカンもS&P500も結局はアメリカ企業上位数十社への集中投資で、何ならそれ以外の企業が足を引っ張っているという構図になっていると感じたことがあります
そして日々情報収集をしていると上記思考にピッタリな商品が最近発売されていました
その名も【S&P500トップ10米国株式】です
名前の通りS&P500の上位10社に投資する商品です
では詳しく見ていきます
S&P500トップ10米国株式の概要
- S&P500トップ10指数に連動を目指す
- 銘柄入れ替えは年1回、毎年6月
- 信託報酬0.1%
- NISAの成長投資枠対象
目論見書も貼っておきます
S&P500トップ10指数連動を目指す
S&P500トップ10指数は2023年7月に誕生した新しい指数です
下記はトップ10指数とS&P500指数の比較図です
※日興アセットマネジメントより参照
2017年頃まではほぼ同じ動きをしていましたが、そこから徐々に乖離していき2020年1月頃の上昇局面からその差は顕著です
それだけアメリカ上位10社がアメリカ全体、世界全体を大きく牽引してきたということです
銘柄入れ替えは年1回6月
下記は2024年7月現在の組入銘柄と比率の図です
※日興アセットマネジメントより参照
10社ではなく11社あるけど?
アルファベットクラスAとクラスCはGoogleの親会社で、議決権の有無という違いはあれど、どちらも同じ会社なので結果的に11社になっています!
上記組入銘柄は2024年6月に見直されたもので
その前はテスラ、ユナイテッドヘルスグループ、ジョンソンエンドジョンソン、ケンビューが入っていました。
それらが直近の入れ替えでイーライリリー、ブロードコム、JPモルガンと入れ替わりました
この入れ替えがFANG+やNASDAQ100との違いを生みます
FANG+も入れ替えはあるものFANGの部分は固定っぽいし、NASDAQ100も入れ替わるものの金融を含まないしアメリカ以外の企業も入っています
信託報酬年0.10725%
最安を目指すeMAXIS Slimシリーズには及びませんが、これは安いです
ちなみにFANG+の信託報酬率は0.7%、NASDAQ100は0.2%です
ここまで安ければ長期投資する上でもかなり魅力な水準だと言えます
ポートフォリオにどう組み込む?
アメリカ上位10社への集中投資なので、これ1本に全力投資という人はあまりいないと思います
NISAの成長投資枠のみ対象ということを考えても、基本方針はオルカンやS&P500を積立投資枠でメインとしながら余力がある場合サブでトップ10を買っていくというのがいいと思います
他にサブ的な位置付けで検討の対象になってくるのが前回紹介したFANG+やNASDAQ100になってくると思われるので比較図を載せておきます
NYFANG→FANG+
OEX→sp500トップ10
NDQ100→NASDAQ100
FANG+が誕生したここ5年くらいの比較だとFANG+が圧勝、ついでNASDAQ100、トップ10という順です
どれもアメリカ上位企業に投資しているはずなのにこれだけ差がついたのは、ここ5年で急激に伸びた企業をトップ10が取り込めていなかった点にあります
その企業とはテスラとエヌビディアです
この2社はここ5年で10〜20倍の脅威的な伸びでしたが、トップ10外にいたのでS&P500トップ10ではこの2社を取りこぼしてしまう結果になったわけです
これこそがS&P500トップ10のデメリットなのかもしれません
アメリカ優良企業上位10社を定期的な入れ替えをしながら投資していけるという点をメリットとみるか、逆に未来のテスラやエヌビディアのような今はトップ10外にいる今後急成長を遂げる可能性がある企業を取りこぼすという点をデメリットとみるか人によって意見が別れるところですね!
それでお前の意見はどっちなんだよ!
僕はこの特徴をデメリットと見ます!
FANG+に比べればこの入れ替えはいいのですが、やはり今後急成長する企業を取りこぼす可能性と10社はさすがに集中投資すぎると感じます。それらを踏まえ実際に投資するならNASDAQ100が攻守のバランスがいいと思っています!
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