今回はみんな大好きS&P500(eMAXIS Slim米国株式)の中身について解説します!
S&P500は指数の名前
S&P500に投資をしていると聞くと何となく商品名に感じますが、実はS&P500はアメリカの代表的な株価指数のひとつです。日本で言うところの日経平均株価とかTOPIXにあたります
ちなみにS&Pはスタンダート、プアーズの略で元々この指数を作ったプアーズという人がスタンダートという会社に買収されS&Pと名づけられたそうです。500は想像の通り500銘柄です。
S&P500の魅力
多くの人は
- みんなが良いと言っているから
- 投資の神様ウォーレンバフェットが推しているから
- アメリカ全体に投資ができるから
こんな感じの何となく感がほとんどかと思いますが、中身や500社の選定基準を見ていくと納得できます
500社の選定基準
- 米国に本拠地のある会社
- 時価総額150億以上(年々変化する)
- 四半期連続黒字
- 浮動株比率50%以上
浮動株というのは実際に市場で売買できる株のことで、親会社や政府が持っていて実質売買できない株のことを固定株といいます
簡単にいうとアメリカの企業のみで時価総額150億以上の大企業、ずっと黒字、政府や親会社が独占していない市場で売買可能な株であるということです
つまりアメリカの選び抜かれた超優良企業500社ということです
これはアメリカ市場の80%をカバーしているので、アメリカ全体に投資しているという表現がよくされるのです(裏を返せば将来性のある企業含む20%を取りこぼしている)
しかも構成銘柄入れ替えが年4回行われるので常に上記基準を満たした企業で構成され続けます
構成銘柄が自動で常に見直されていくというのが、ファンドのいいところですね!これを個別銘柄で自分でやるとなると中々の手間です
500社均等に投資しているわけではない
ここからはS&P500の代表的な商品であるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)について見ていきます
一番注目すべき点は時価総額加重平均を採用してる点です
じかそうがくかじゅうへいきん?
前回のオルカン編でも出てきた言葉ですね!
簡単にいうと500社均等に投資してるわけではなく、時価総額の大きい人気企業へは多く、逆に小さい企業へは少なく投資をしているということです
これにより上位10社が全体の25%を占める結果となっています
Microsoft、Apple、Amazon、Google、Facebook等、普段我々がよく利用しているサービスばかりです
将来性のある小企業を取りこぼしている?
S&P500は現時点でのアメリカ上位80%の優良大企業に投資しています。裏を返せば将来性のある今は小さな企業を含む20%は取りこぼしているとも言えます
実はこの20%の小企業も含み、S&P500よりもアメリカ全体に投資しているといえるファンドがあります
それがVTI(バンガード・トータルストックマーケット・インデックス)です
以前厚切りジェイソンが本でS&P500からVTIへ乗り換えたと言っていたことにより注目を集めました!
S&P500がアメリカの上位500社に対して、VTIはアメリカの3,800社に投資をしています
どうせアメリカの将来性に賭けるなら、500社よりも3,800社の方が分散が効いてるしこれから爆発的に伸びる可能性のある小企業も含んでいていいだろ!
一見その見解は正しいように感じますが、結果を見てみると実はどちらを買っても大差がないとなります!
500社と3,800社で全く数の違う投資先なのになぜ結果が同じようになるかというと、どちらも時価総額加重平均を採用しているからです
オルカン編でも解説しましたが、どれだけ多くの企業に分散していようが、上位銘柄の値動きが大きく影響し、下位銘柄の値動きは良くも悪くも微々たるものとなるのです
つまりVTIを選択し将来性のある小企業を含んで結果的にそれが伸びたとしても、そもそも投資比率が極小なので恩恵も大したことないということです
この考え方はリスク分散でも同じことが言えます。
500よりも3,800の方が分散が効いているのは事実ですが、時価総額加重平均を採用している以上上位銘柄に投資比率が偏っているので、暴落時の結果は大差ありません
何だよ、厚切りジェイソンの乗り換え意味ないじゃん!
厚切りジェイソンもその点は十分理解していて、投資成績ではなく急成長していく小さな会社を身近で感じていて、そこに応援の意味で投資をしていきたいという思いからS&P500からVTIに乗り換えたようです!
まとめ
- S&P500は商品名ではなく指数の名前
- S&P500の魅力は500社の選定基準により常にアメリカの優良企業が揃っている点
- 時価総額加重平均により500社均等に投資しているわけではない
- S&P500はアメリカ企業の80%で、本当の意味でアメリカ全体に投資したいならVTI
- 厚切りジェイソンはS&P500からVTIに乗り換えた
- とはいえS&P500もVTIも結果に大差はない
S&P500の中身について色々と解説してきましたが、S&P500が皆さんの資産形成の手段として最適解の一つになることは間違いありませんので、オルカン同様安心して淡々と積立し続けていきましょう!
次回予告
よく話題に上がる「オルカンvsS&P500」
この論争についての見解と、それを踏まえたオルカンでもS&P500でもない第三の投資先を紹介します!
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